医薬品代の節約技
日本初の調剤薬局「水野薬局」(東大病院門前) 同じ薬を処方されたのに、薬局によって金額が違っていることがある。 調剤薬局で算定される仕組みを知っておけば、医薬品の支出を抑えられ、国の医療費削減にも貢献できる。 調剤薬局が処方せんの調剤で受け取る対価は、調剤報酬点数表で決められている。 大きく分けて4つ。 調剤技術料 薬学管理料 薬剤料 特定保険医療材料料 調剤報酬点数は2年ごとに見直されるので、注意が必要。 調剤技術料 調剤技術料には、調剤基本料と調剤料、各種加算料がある。 調剤基本料(調基) 調剤基本料は、処方せんの内容や調剤技術の難易に関係なく受付1回ごとに算定される、いわば薬局の維持費。薬局の立地や規模、サービスによって金額が変わる。 種類 点数 主な薬局 調剤基本料1 42点 街中の小さな薬局など 調剤基本料2 26点 大病院前のチェーン薬局(門前薬局) 調剤基本料3 イ/ロ 21点/16点 大病院前のチェーン薬局(門前薬局) 特別調剤基本料 9点 病院内の薬局(敷地内薬局) 院内処方が最も低く、次に大手チェーンの門前薬局が低い。 1点=10円 なので、調基1と調基3ロでは260円(3割負担で換算すると78円)の差がある。 薬局ごとの調剤基本料は、各地方の厚生局のサイトにある施設基準の届出受理状況で確認できる。 もしくは、薬局内の掲示や明細書でも確認することができる。 関東信越厚生局: https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kantoshinetsu/chousa/kijyun.html 地域支援体制加算(地支体) 夜間・休日対応や24時間調剤など、地域支援の実績がある薬局は 38点 が加算される。 これがあるのとないので、380円(3割負担で換算すると114円)の差が生まれる。 後発医薬品調剤体制加算(後発調) 後発医薬品(ジェネリック医薬品)の使用割合によって、点数が加算される。 種類 点数 使用割合 加算1 15点 75%以上 加算2 22点 80%以上 加算3 28点 85%以上 調基3ロの薬局でも後発調3の加算があると 44点 となり、調基1のみの薬局より高くなる。 調剤料 調剤料は、医薬品を調剤に対して算定される、いわば技術費。 薬剤の区分(内服薬、外用薬など)や処方日数によって点数が決まっている。 これに一包化や無菌製剤...